関西エンディング産業展2017

 

西野商会Web担当の紙太郎です。

注目集まる「終活」産業

11月9日、インテックス大阪にて関西エンディング産業展2017が開催されました。
人生のエンディング、いわゆる「終活」をテーマにした展示会であります。
「終活」は以前流行語大賞にノミネートされるなど、世間的に関心が高まっている分野です。

仏具・葬儀用品にも変化が?

残念ながら撮影禁止のブースが多く、写真は撮れませんでしたが展示物を見ていて思ったのが、一口にお仏壇と言っても様々な種類があるという事。

私たちがお仏壇という単語から連想する、あの黒塗りで重厚なものだけでなく、一見すると家具にも見える現代的なタイプ(モダン仏壇と呼ばれているようです)まで。
畳の間が少なくなっている日本の住宅事情にも関係しているのかも知れませんね。

弊社のように和紙を扱う会社とは、直接の関わりがなさそうな業界ですが個人だけでなく、寺院・寺社向けの展示などもありまして、弊社のお取引先様である株式会社 歴清社様が出展をされておりました。

”日本独自の金銀箔文化の継承を”

歴清社様は金箔・銀箔を使用した高級金銀紙の製造メーカ-様であり、
エンディング産業展には、寺院・寺社で使われる内装材などのご提案をすべく出展されていました。
金銀加工をする地紙に、弊社の扱う越前産鳥の子紙をお使いいただいているだけでなく、

金銀紙を「花くらべ新見本帳」にも収録させていただくなど、平素よりお世話になっております。

花柄の模様が美しい金紙の数々。これらは一体どのように使われているのでしょうか?

こうして並べて見ると(写真が小さくてすみません)、「見たことあるなぁ」と思い当たる方もおられるのではないでしょうか。

花丸紋という、着物でもよく使われる文様だそうです。
あしらう植物によって、様々な表情を見せるのが特徴です。

箔文化の新たな価値を創造する

金や銀という色には、やはり高価なイメージをお持ちの方が多いと思います。
しかしながら内装材料としてだけでなく、祭り事・祝い事でも使われる色であり私たちの生活にも密接に関わってくるものです。

時代の流れから、生産性の高さや低コスト化が求められるようになり、特殊インクを用いた印刷によって金色、銀色を表現する手法が主流となってきました。

そんな中で、手間もコストもかかってしまう金銀箔を使った昔ながらの金銀紙を生産されている歴清社様という会社の存在は貴重なものです。

「箔文化の継承」という使命のもと、文化をただ守り、伝えていく事に留まらず創業100年を超える老舗でありながら新たな価値を創造しています。

㈱丸二様 京からかみ体験工房
唐丸(カラマル)様のご紹介

毎度どうもです。

西野商会Web担当の紙太郎です。

京からかみってどんな紙?

皆様は”京からかみ”をご存知でしょうか。
聞き覚えはあるけど、どんな紙かわからない・・・という方もいらっしゃると思います。

前回の記事では、友禅紙についてご紹介をさせていただきましたが今回は友禅同様に、加工技術の一種である京からかみについてと、それを扱うショップ「からまる」様のご紹介をさせていただきます。

京からかみの由来

”からかみ”を漢字で表すと”唐紙”となります。
元々は奈良時代に中国・唐から伝わった模様紙であり、その吸水性の高さから、書画用の紙として用いられていました。

そして平安時代、人々の暮らしが変化するとともに、京の都でもからかみが作られるようになりました。

これが当時の華やかな貴族文化に広く受け入れられ、装飾紙として普及したものが、京からかみの始まりと言われています。

京からかみと越前和紙の関係

手彫りの版木に特殊な絵の具や雲母を付け、合わせた紙に転写する。
京からかみの基本的な技法です。
簡単に言うと版画のようなものですが、版木の模様、使用する絵の具、写し出す紙によって様々な風合いを見せます。

ベースに使う紙もまた様々ですが、鳥の子紙のような厚手の紙を使われる場合が多く、弊社で扱う越前和紙とも深いつながりを持っています。

という前置きはこのくらいにしまして、百聞は一見にしかず、という事で実際に京からかみを身近なアイテムに加工して販売されております唐丸様のご紹介に移りたいと思います。

 

京からかみ体験工房・ギフトショップ
唐丸(カラマル)様

ビルの一階にあるお店は今年の8月にオープンしたばかり。

伝統・歴史のある品物を扱うショップだけに、固いイメージが付きまといがちですが一見さんも入りやすいよう、街並みに溶け込むカジュアルな外観になっています。

店内はこんな感じ。壁に掛けられたからかみ模様のパネルが目を引きます。

本格的な版木や、絵の具などがセットになったミニチュア版体験キットが販売されています。

手軽なスタンプサイズの版木も。

柄やインクも沢山用意されており、選ぶ楽しみがあります。

お手紙にワンポイントとして添えるだけで、華やかな印象を与えられるでしょう。

ご年配の方だけでなく、若い女性の間でも関心が高まっている御朱印帳。

土地柄含め、京からかみとマッチした実に京都らしいアイテムと言えます。

奥に設けられた工房では、キットを用いた唐紙ポストカード作りが体験できます(要コース予約)

摺り体験だけでなく、実際京からかみの製作を行っている工房の見学ができるコースなどもあり 様々な角度から、京からかみを感じることができるようになっています。

唐丸様ホームページ http://www.karamaru.kyoto/

体験コースのご予約は上記ホームページからも行えるようです。

興味を持たれた方はご家族、ご友人と一緒に伝統の技術を体感してみてはいかがでしょうか。

京からかみ体験工房 唐丸(カラマル)

〒600-8076
京都市下京区高辻通柳馬場西入泉正寺町460

TEL:075-361-1324

営業時間 AM10:00~17:30
定休日 月・日・祝日・正月・盆休み

友禅紙とは? 誕生の背景と使い道

毎度どうもです。

西野商会Web担当の紙太郎です。

友禅紙という和紙をご存知でしょうか?

皆さんは、友禅紙という和紙をご存知でしょうか?

紙が和紙と洋紙に分けられるように
一口に和紙といっても実に様々な種類があり
各々に名称や特色がございます。

今回の記事では、友禅紙という和紙を取り上げ
皆さんにご紹介していきたいと思います。

友禅ときくと、友禅紙の折り紙が一般的に有名ですが
その他に着物の友禅染めをイメージされる方も多いかと思われます。

友禅紙もその名の通り、友禅染めのような柄を特徴とした和紙になります。

なぜ友禅と呼ばれているのでしょうか?

そもそも、なぜ友禅と呼ばれているのでしょうか?

名前の由来は、友禅染めを考案した
扇絵師の宮崎友禅斎にあるとされています。

つまり友禅とは、現在でいうところの染色デザイナーで
ある友禅斎が創り出したブランドだということがわかりますね。

友禅染めが誕生する背景

友禅染めが誕生する背景には
友禅斎の活躍した江戸時代が深く関わってきます。

当時は、庶民の贅沢を良しとしない
「奢侈禁止令(しゃしきんしれい)」という禁令がありました。

着物は、派手な装飾(金銀を用いた刺繍など)を
施したものは禁止の対象になっていたそうです。

しかし、そういった状況を逆手に取るように
友禅染めは編み出されました。

幕府の禁令をかいくぐることのできた
繊細さと鮮やかさを兼ね備えた絵画風な模様
庶民の間で瞬く間に広がっていったのです。

名前の由来をたどっていくと、それまで
知り得なかった時代の一端を垣間見ることができ
友禅への造詣がより深まりますね。

では、折り紙や着物以外に友禅は
どういった使い道をされているのでしょうか。
実際に商品を見ていきましょう。

友禅紙を使った商品

友禅紙の使い方としての商品事例

友禅紙を使った財布・小銭入れです。
小銭入れは、ひねると開く形になっております。
どちらの商品もやわらかい手触りで、
和紙独特の風合い・あたたかみを実現しています。



友禅紙を使った鏡立て・手鏡です。
手鏡は手のひらサイズで、お出掛けの際の
持ち運びに便利です。

友禅紙を使ったメモ帳・和帳です。
和帳は1枚ごとにミシン目が入っており、
必要に応じて切り離しが可能です。

友禅紙を使った名刺入れ・保険証入れ・アルバムです。
保険証入れは保険証だけでなくパスポート・通帳・カード入れ
としても利用でき、実用性に富んでいます。

友禅紙を使ったトレー・筆立(ペンケース)です。
トレーは小と細長があり、写真ではミニチュア(こちらも友禅紙を使用しています)を置いております。

こうして見ていくとどの商品も美しくクールジャパンといっても差し支えないほど日本的な情緒が感じられます。

インテリアとしての機能を果たすだけでなく(財布や手鏡は特に)お召し物を着用するハレの場でも活躍してくれそうですね。

友禅紙は、先日ブログでお伝えした弊社の新見本帳に掲載されます。
上記の商品に関しては、ホームページが更新されていき次第
取り扱う予定となっておりますので、今しばらくお待ちください。

お問い合わせは、メールはこちらへ

電話、06-6271-8495

「花比べ」見本帳リニューアルのお知らせ

皆様はじめまして

西野商会Web担当紙太郎と申します。
今後、新着情報などを発信させていただきます。
何卒宜しくお願い致します。

さてこの度、長くご愛顧いただきました花比べ見本帳を
リニューアルする事となりました。

<リニューアルの経緯>

現行の花比べ見本帳は1997年発行の16代目の見本帳でございます。

中々のビンテージものですね。

16代目「花比べ」見本帳は、奉書・鳥の子・局紙など越前産の和紙を主体に構成されています。

奉書紙 「越前奉書紙」

奉書紙 「越前奉書紙」
越前和紙を代表する和紙の一つです。
上質の楮で漉かれたきめ細かく、ふくやかな肌合いを持ち室町時代、
武士が主人の命令を家臣に伝える奉書の紙として古くから公家・武家・
寺社等の公用紙として重用されました。

現代でも多方面でもっとも愛用されている和紙です

鳥の子紙 「越前鳥の子」
最高級和紙の代名詞として室町時代から愛され続け、越前奉書紙と並び越前和紙を代表する和紙の一つです。

雁皮を原料とし虫害がなく引き締まった紙質と耐久性の高さから「紙の王」と称されています。

書画用紙はもちろん、襖や内装紙、箔打ち紙など特殊な用途にも使用されています。

小間紙 「大礼紙・友禅紙」
小間紙とは、和紙業界で工芸紙や箱張紙・装飾用・便箋などさまざまな用途に、用いる和紙を小間紙と呼びます。

現代でも箱貼や掛紙・封筒・便箋・工芸品など多用途で使用せれています。

 

局紙
明治時代、印刷局が公債券や賞状のために作らせた紙で「印刷局の紙」の名が、
付いています。
光沢のあるしっかりした厚紙です。
原料は、和紙ですがネリを使わずヨーロッパ式の溜漉きで作られています。

現在でもカード類や免状・卒業証書・名刺などに使用されています。

 

しかし近年では、お客様の需要も多岐にわたり弊社の花比べ見本帳だけでは、より良いご提案が、難しくなっております。

くわえてリーマンショック以降、情勢の不安定も伴い紙漉きメーカー様の廃業等も増えております。

弊社と致しましては、これから先20年30年と花比べ見本帳をご愛顧頂く為に、
リニューアルする事と致しました。

<17代目「花比べ」見本帳の構成>

現在、7月完成に向け見本帳も急ピッチで制作しております。

新見本帳の構成については、お客様の多岐にわたるご要望にもお答えできる為に、従来の越前産主体の和紙プラス他産地の和紙も採用し、尚且つ和紙に色々な機能を持たせた機能紙も採用致しました。

新見本帳で採用された新たな素材

今回見本帳をリニューアルするにあたり、従来の美術紙だけでなく
菓子包材などの機能紙を何点か掲載する予定です。

薄紙に関しては蛍光染料を使用しておりませんので
菓子類以外でも幅広くお使いいただけます。


高級感のある金紙・銀紙なども新たに採用致しました。
上の画像にある絹(赤金)は新見本帳の表紙としても採用しております。

寺社仏閣などでよく使用され、お問い合わせもよくある赤奉書です。
片面・両面だけでなく顔料染もご用意しております。

新規採用の和紙については、ブログにて順次ご紹介して参りますので何卒、宜しくお願い致します。

ウラノ ペガサスデザインギャラリー様

株式会社ウラノ様

「ウラノ ペガサスデザインギャラリー」のご紹介

弊社越前和紙を納めさせていただいております

㈱ウラノ様が経営されているショップ
ウラノ ペガサスデザインギャラリー様より店舗リニューアルのご案内をいただきましたので訪問させていただきました。

この日は残念ながら店休日だったのですが、撮影のため特別にお店を開けていただきました。
(ご協力ありがとうございました)

店内では3Dペーパーパズルだけでなく、アクセサリーなどの小物類も販売されています。

一角にはお花屋さんをイメージしたスペースも。作ったパズルに文字通り花を添える存在です。

越前和紙のふるさとである福井県とも縁が深い恐竜コーナー。
ジオラマも力が入っています。
大きさやパーツ数も様々です。3Dパズルだけに組み上げた時の迫力はかなりのもの。

実際に越前和紙を使っていただいている商品の紹介も忘れてはいけませんね。

猫シリーズは老若男女問わず人気がある売れ筋の商品だそうです。
特徴的なポーズと、友禅紙の色合いで受ける印象が変わり、面白いです。

~展示例~
サバンナ

海の仲間たち

本物さながらのオウム
(女性客に人気)

大人の隠れ家

「デザインギャラリー」の看板に恥じないお洒落なディスプレイ。
見ているだけでも楽しくなってきます。

造形はリアルな3Dパズルですが、本格的な工具は必要なく、シートから抜き出すだけで簡単に組み上げられます。

インテリアとして楽しむだけでなく、お子様の知育などにも一役買ってくれそうです。

皆さんは越前和紙と聞くと「伝統工芸品」といった重厚なイメージをお持ちではないでしょうか。

子供から大人まで、作って遊べるウラノ様の商品は越前和紙を身近に感じさせてくれます。

興味を持たれた方は、ぜひお店まで足を運んでみてください。


㈱ウラノ
ペガサスデザインギャラリー

〒538-0054
大阪市鶴見区緑4-2-64
TEL:0120-851-252

営業時間 AM10:00~PM8:00
定休日   毎週 火・水曜日

ホームページ http://www.ecoland.ne.jp